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このお話、前に載せたと思っていたら、載せてませんでした。ちょっと長いですがよかったらお読み下さい。童話とは言いながら、ちょっと辛い所もありますので高学年向けになりますかね。 賽の川原の午下がり 遠い昔の話でございます。どことは言えないある所に細くて暗い道がございました。 道の両側には名も知らぬ木々がうっそうと生い茂り、その枝は高い所で道の上を屋根のようにおおっておりました。 そこは死んだ者達が必ず通る所、つまり、あの世に続く道でございました。 ある日の午下がりの事、一人の爺様がひょっこりひょっこりと歩いてまいりました。つぎはぎだらけの一重の着物の尻をからげ、その下にはこれまたつぎの当たったももひきをはいておりました。 たった今死んだばかりの百姓の爺様でございます。 爺様は時折、娑婆をなつかしむように振り返ると、諦めたような喜んでいるような不思議な笑いをもらし、またひょっこりひょっこりと歩き始めました。 しばらく歩いた所で爺様は道端に何かが立っているのに気がつきました。木の陰にひっそりと立っていたのは石のお地蔵様でございました。爺様は娑婆でいつもしていたように、お地蔵様の前に跪き、両手を合わせました。 「これはこれは、お地蔵様、わしは百姓爺の権と申しまする」 権爺が手を合わせたまま頭を下げると、不思議なことに石のお地蔵様がぱっちりと目をあけ、権爺に話しかけたのでございます。 「よう、お越し」 権爺は驚いて、少し後ずさったが、すぐに自分の今の立場を思い出しました。 「そうか、わしゃ死んだんじゃったな。ここはあの世に続く道、お地蔵様がしゃべってもふしぎでもないわ」 「いかがじゃな、死んだ気分は?」 「死んだ気分?・・・別にどうと言うことはござりませんが、そうそう、腹がへらぬのがようございますなあ」 「腹がへらぬとな?」 「はい、わしら水飲み百姓は子どもの時からいつも腹ぺこ。ついにわしは生まれてから死ぬまで、腹いっぱい食うた事がありませなんだ」 「いやいや私が尋ねたは腹のことではない。 何か心残りはないか?と問うてみたのじゃが」 「心残り?そうさのう・・・おうおう、一つ大きな心残りがござります」 「その心残り、地蔵が当ててみしょうか?」 「わかりますかの?」 「わかるとも。うーん、娑婆に残して来た女房殿が心残りであろうが」 「なんの、あんなばばあ」 「ば、ばばあ・・・」 「あの頭のてっぺんから飛んで出て来るキーキー声を聞くことがなくなっただけでもせーせーしておりまするわい」 権爺のあけすけな返事に、お地蔵様は少し困った様子でした。 「うーん、それではどこぞにへそくりでもかくしておったか?」 「なんの、へそくりをしておったは、ばばあの方でござりまするよ」 「ほう」 「実は、わしが寝付いてしもうたものじゃから、婆さんが粥を炊いてくれましてな」 「粟粥じゃな」 「いやいや、それが米の粥でございましてな」 「ほう、米の粥」 「あのばばあ、わしに内緒で一握りの米をへ そくっておったのでございますよ」 「よいではないか、それをお主のために使うてくれたのであろう」 「はい、だからわしも心の中で手を合わせておりました」 「うんうん、それでよい」 「やがていろりの方から粥の匂いが温かい湯気と一緒にもやもやと漂うてまいりました」 「よい匂いであったろうのう」 「はい、それはもう、えもいわれぬよい匂いでございましてな、もうそれだけで元気になれそうでございました」 「うんうん、その匂いを思い切り吸い込んだことであろうのう」 「はい、鼻も口も大きゅう大きゅうおっぴろげましてな、思い切り吸い込んだとたん、死んでしもうたのでございます」 「それは残念なことであったな」 「残念と言うものじゃござりませんよ、お地蔵様、あの粥をせめて一口食うて死にたかった。それが心残りで心残りで」 「その気持ち、地蔵にもようわかるぞ」 「今頃、あのばばあ、心ゆくまであの粥を味わっておることでございましょう、あっはっは」 と権爺が笑った時でございました。 「爺ちゃん、一体誰と話してるんだ?」 と子どもの声。いつのまにか、権爺のすぐ後ろに男の子が一人、不思議そうな顔をして立っておりました。なりは権爺とあまり変わりません。うす汚れたつぎはぎだらけの短い着物を荒縄でしばっておりました。 「誰じゃお前は?」 権爺がたずねると、男の子はぐいっとこぶしで鼻の下をこすると答えました。 「俺、升吉」 「升吉か、歳は?」 「十かなあ」 「十か・・・」 「なあなあおじい、さっき何を一人でぶつくさ言ってたんだ?」 「一人で?」 権爺はゆっくりとお地蔵様と目をあわせ、やがてどちらからともなく、 「あっはっはっは」 と笑ったものだから升吉は腰をぬかさんばかりに驚きました。 「ひゃあ、お地蔵様が笑った」 「何を驚く。地蔵とて可笑しい時は笑いもするぞ」 「でも、お地蔵様が笑うなんて。俺の村にもお地蔵様がいるけど笑ったりしねえ」 「なるほど、お前の村の地蔵は笑わぬか」 「笑わねえよう、へええ」 升吉はお地蔵様の周りを廻りながら上から下まで眺めまわしました。 「これこれ、そのようにじろじろ見るものではない」 「だって、珍しいもん、しゃべるお地蔵さんなんてさ」 「これ、じろじろ見るなと申すに」 お地蔵様、照れてござります。権爺がそれを見て笑っております。 そこへ通りかかった小さな人影がございました。歳の頃は升吉と同じ位ですが身なりが全く違っておりました。こざっぱりとした青い着物に縞模様のはかま、腰には短い刀を一振りさしております。侍の子どもでございます。侍の子はお地蔵様を眺め回している升吉の後ろに立ち、声をかけました。 「おい!」 升吉は返事をしません。 「おい、こら!」 升吉は何も答えない。 「こら小僧、こっちを向け!」 侍の子は腹を立て、升吉の肩をぐいとつかみました。 「何すんだ!」 「さっきから呼んでるだろう小僧!」 「俺は小僧じゃねえ、升吉だ!」 「何を無礼な、百姓のがきが!」 「何をえらそうに、お前だってがきじゃねえか!」 「拙者は武士だ、お前とは違うわ!」 「せ、せっしゃ?お爺、拙者ってなんだ?」 百姓の子には武家の言葉がもう一つわかりません。 「うーん、拙者とはな、侍の言葉で俺とかおらとか言う意味だ」 「なーんだ、そんなら、俺って言えばいいになあ」 「だ、だまれ!侍は拙者と言うんだ、母上が そう言ったんだ!」 「ははうえ?お爺、ははうえってなんだ?」 「おっかあのことだ」 「なーんだ、そんなら、おっかあって言えばいいになあ」 「うるさい!武士の子がおっかあなんて言えるか!」 「うるせえのはお前じゃねえか。でっけえ声出しやがって!」 「おのれ武士に向かってお前とはなんだ!」 「お前が悪けりゃ、なんて呼ぶんだよ」 「拙者の名は工藤新之助、家では若と呼ばれている」 「ばか?」 「ばかじゃない、わかだ!」 「わか?お爺、わかってなんだ?」 「うーん、わか・・・らん」 三人の妙な言い合いにお地蔵様は笑いそうになるのを必死にこらえておいででした。 「若とは若様と言うことだ!」 お地蔵様がついに 「くすくす」 と笑ってしまいました。 「あーっ、笑ったなあ!」 と言うなり新之助、刀の柄に手をかけました。 「俺じゃねえ、俺、笑ってねえ!」 「嘘つけ、今笑ったじゃないか!」 「俺じゃねえって、お地蔵様だ、お地蔵様が笑ったんだ!」 お地蔵様は知らん顔を決め込んでござります。 「お前、拙者をばかにしてんのか!」 「本当だよ、本当にお地蔵様が笑ったんだってば!」 「うるさい、石のお地蔵様が笑ったりするもんか!」 「本当だってば、ねえ、お地蔵様、笑ったのはお地蔵様だよな!」 お地蔵様は知らん顔ですが、笑いを必死にこらえてござります。それを見てとった権爺、こちらは気楽に笑っております。ただ一人、新之助だけが目を吊り上げてわめきちらしておりました。 「まだ言うか無礼者、手討ちにしてくれる!」 手討ち?また升吉の知らない言葉。 「てうち?お爺、てうちって何だ?」 「手討ちと言うのはな・・・」 「手打ちと言うのはこうするんだ!」 新之助がいきなり刀を引き抜き、升吉に斬りかかりました。 「えーい!」 「わあ、あぶねえ!」 危うく刀をよけた升吉はあわててお地蔵様の後ろに逃げました。 「こら、出て来い!」 「いやだよう!」 「おのれえ!」 新之助が刀を上段に振り上げた時でした。 「これ、いいかげんにせぬか」 お地蔵様がおだやかな声で言いました。 「えーい、うるさい!」 とどなった後で新之助は初めてお地蔵様がしゃべった事に気がつきました。 「お、お地蔵様がしゃべった」 新之助がポカンと口をあけ、刀を降ろしたのを見届けると、升吉はお地蔵様の後ろから出てまいりました。 「な、な、しゃべっただろう?」 「うん、しゃべった」 「おもしろいだろう?」 「うん、おもしろい」 二人の子どもはお地蔵様の廻りをくるくる廻りながらお地蔵様をじろじろと眺めまた。 「これ、そのようにじろじろ見るものではない」 権爺はただにこにこ笑いながら、子ども達とお地蔵様を見ておりました。 「こほん、よいか升吉、新之助」 「はい」 「はい」 お地蔵様の神妙な言葉使いに、二人の子どもはちょこんとその前に座りました。 「お前達はこれから、あの世へ行き、閻魔様の前でお裁きを受けるのだから行儀良くしなければいけないよ」 「あのよって何だ?」 「えんまさまってどなたですか?」 きょとんとしている二人に、権爺が優しく説明をしてやりました。 「あの世とは死んだ者が行く所だ」 「死んだって、俺が?」 「拙者が死んだ?」 「お前達自分が死んだことも知らんのか?」 権爺が笑いながら言いました。 子ども達はしばらく顔を見合わせていましたが、お地蔵様が 「お前達は死んだのだよ」 と穏やかな声で言った時、どちらからともなく、大声で笑い出しました。 「これこれ何がおかしい?」 「何がおかしいって、なあ升吉!」 「うん、おかしいよなあ!お地蔵様、熱でもあるんじゃない?」 「熱?無礼者」 「だって俺達、こうやって立ってるし、こうやってちゃんとしゃべってるじゃねえか!」 「ははは、お地蔵様とな」 権爺の言葉に子ども達ははっとして黙りこみました。そしてしばらくの間、お互いの顔を見つめ合っておりました。 「升吉・・・」 「新之助・・・」 お地蔵様が升吉に話しかけました。 「升吉」 「はい」 「お前、ここへ来るまで何をしておった?」 「お、俺、あんまり腹へったから、山のふもとへ行って、高い木の上に一つだけ残った柿を取りに登って」 「お前、その柿を取ろうとしたんか」 権爺が少し怒って言いました。 「うん」 「あほう、その柿はお恵みを下された神様へのお供えのためにわざわざ残してあるもじゃぞ」 「そんな事知ってらい!」 「知っててお前は!」 「だから、食ってねえよ!」 「食うてねえ?」 「もうちょっとという所で枝が折れたんだ」 「折れた?」 「うん、そいでまっさかさまに落ちて」 「落ちて?」 「落ちて・・・あとはわからねえ。気がついたら、道の真ん中で寝てた」 升吉の言葉に新之助が大きくうなづきました。 「拙者も同じだ」 「お前も?」 「拙者は馬に乗ってた」 「馬?へええ、いいなあ」 「馬術の練習だよおもしろくもなんともないよ」 「そいでお前、落ちたんか」 「うん」 「あはは、かっこわるう」 「うるさい!それで気がついたら、道の真ん中で寝ていた」 「わかったであろう。お前達は死んだのだよ」 「し、新之助・・・」 「升吉」 「わーん」 升吉が大きな声で泣き出しました。 「ばか、泣くな!」 「でかい声じゃなあ」 権爺が耳を両手でおさえました、 「だって、だって、もうおっかあやおとうにあえねえなんて、やだやだ、やだよう!」 「これこれ、泣くでない、泣くでない」 お地蔵様がやさしく慰めましたが、升吉は泣きやみません。 「だって俺、これから一人でどうしたらいいか」 「一人じゃない、一人じゃないよ升吉、拙者がいるじゃないか!」 新之助が升吉の肩をたたくと、お地蔵様が優しくほほえみかけました。 「そうじゃそうじゃ、あきらめてな二人で仲良うあの世へ行くがよい」 「そうじゃそうじゃ、わしも一緒に行くからな」 権爺も優しく慰めてくれたから、升吉の泣き声は小さくなって行き、やがてひくひくとしゃくり上げになりました。 「おうおう、そうして下さるか」 「はい」 「おう、そうじゃ。それなれば、この子も一緒に連れて行って下さらぬか」 お地蔵様がすぐ後ろの草むらから、赤ん坊を一人抱き上げました。 「お地蔵様、この赤子は?」 「いや何、間引きをされた子でな」 「間引きじゃと」 「そうじゃ」 「そうじゃ? なんと軽いおっしゃりようじゃな」 「なんの権爺、間引きごときで心乱しておっては地蔵は務まらぬ」 「わしは行かぬ」 権爺の顔が急にけわしくなったのでお地蔵様は少しとまどったようでございました。 「権爺・・・」 「間引きはわしの村でもたくさんあった。哀れな赤子をこの腕に抱いた事もある。どうして、死んでまでも、そんな赤子を抱かねばならんのじゃ!わしは行かぬ、えーい、行かぬわい!」 子ども達はそんな権爺をポカンと見ておりました。 「では仕方がない。お前達、この赤子を連れて行ってくれるか?」 「はい、拙者が連れて行きます」 新之助がお地蔵様から赤ん坊を受け取りました。その腕の中で赤ん坊はにこにこと笑っておりました。 「よいか、この道を真っ直ぐとって行くとな、広い川原に出る。その向こうを大きな川が流れておる。それが三途の川だ。そこにな、小舟が一艘つないであるから、二人で力を合わせて渡るがよい」 「はい。おい升吉、行こう」 「うん」 「元気出せよう」 「うん」 「気を付けて行くがよい」 「お地蔵様ありがとう」 「はい、さようなら」 権爺は黙って、背中を向けておりました。升吉と新之助はお地蔵様におじぎをすると、 三途の川に向かって歩き始めました 「なあ、升吉」 升吉はまだひくひくとしゃくり上げています。 「元気を出せよ!」 「だって・・・」 「しょうがないだろ、拙者達は死んだんだから」 「お前、よくそんなに簡単にあきらめられるな」 「拙者は武士だ。武士はいさぎよい者なんだ」 「だってもう、おっかあやおとうにも会えないんだぜ」 「母上や父上のことか?拙者は別に会いたいなんて思わん」 「会いたくないのか?」 「うん」 「俺は会いたいよう」 升吉はとうとううずくまって泣き出してしまいました。 「泣くな、泣くなよう」 新之助は升吉を慰めながらふと抱いている赤ん坊がにこにこと笑っているのに気がつきました。、 「ほら見ろよ升吉、赤ん坊が笑ってるぞ」 新之助は赤ん坊を升吉の顔に近づけました 赤ん坊がその小さな手で升吉の顔をなでました。暫くして升吉がクスッと笑いました。 「お前・・・間引きされたのになあ」 「そうだよ、元気出せ」 「うん」 升吉は新之助から赤ん坊を手渡され、しっかり抱きしめました。 子ども達の足取りはほんの少し軽くなったようです。 「なあ升吉」 「何だ?」 「まびきって何だ?」 「お前、知らないのか?」 「知らない」 「なーんだ、知らねえのか」 「知らないよう、聞き始めだ」 「ほんじゃ教えてやる。間引きってのはな、親が赤ん坊を殺して、埋めちまうことだ」 親が貧しさゆえに我が子を殺す。裕福な武家育ちの新之助には全く理解できない事でございました。 「嘘だ!」 「嘘じゃねえ!」 「嘘だ!」 「嘘じゃねえって!」 「なぜ親が赤ん坊を殺すんだ!」 「なぜって、そうしないとみんなが食えなくなって、おっちんでしまうからだろ」 「拙者にはわからん」 「せっしゃは毎日米の飯食ってるんだろう?」 「食ってるよ、それがどうした」 「だからわかんねえんだ」 「何だよそれ、米の飯食ってて悪いか」 「悪いとは言ってねえ」 「そんなら、何だよ!」 升吉はその問いに何も答えず早足になりました。 「おい、何とか言え!」 新之助が升吉に追いつき、その肩をつかんだ時でした。 突然、暗い道がなくなり、広々とした川原が二人の目の前に現れました。 空は真っ青に晴れ渡り、その下を大きな川がゆったりと流れておりました。 「わーっ、広い川っ原!石っころだらけだ」 「うん、それにとってもいい天気だ!」 新之助が大きく両手を拡げて空を見上げました。 「新之助、向こうに見えるのがお地蔵様が言 ってた三途の川だろう!」 「きっとそうだ、行こう!」 「うん、行こう!」 「それっ、わーい、わーい!」 自分達が死んだと知らされても、そこは子ども、広い所と青い空が大好きでございます。おおはしゃぎで水際まで走って行きました。升吉に抱かれた赤ん坊もきゃっきゃと嬉しそうに笑っております。 「わーっ、でっけえ川!俺こんなでっけえ川見るの初めてだ!ほら、チビお前も見てみな」 赤ん坊を肩車した升吉はすぐそばの岩陰に何かが揺れているのを見つけました。 「何だあれ?」 「どうした升吉」 岩に近づく升吉に続く新之助。 「あっ、舟だ!」 「うん、舟だ!」 そこには、小舟が一艘綱で岸辺につながれてゆらゆらと揺れておりました。 「でも小さい船だな」 「大丈夫、拙者とお前で一生懸命漕げばきっと渡れる」 「うん、そうだな」 「そうとも、さ、行こう」 「うん、行こう。おいチビ船に乗るぞ、うれしいか?」 赤ん坊がまたきゃっきゃと笑いました。二人が小舟に足を入れようとした、その時、 突然後ろで大きな声が響き渡りました。 「待〜て〜」 「何者!」 驚いて振り向いた二人の前に身長が子ども達の二倍はあろうかという赤鬼が金色のまなこをらんらんと輝かせ、太い金棒を地面にずっしりと突き立て、二人をにらみつけておりました。 「あわわわ、お、鬼、鬼、赤鬼だ!」 升吉はその場に尻餅をついてしまいましたが、新之助はさすがに侍の子、腰の刀をぐっ と握りしめ、鬼をきっとにらみつけました。 「おのれ、どこからわいて出た!」 「わいて出ただと?人をぼうふらみたいに言うな!」 「鬼だ鬼だ、ひえ〜、おっかねえ!」 「拙者達に何の用だ!」 「ふっふっふ、元気のいい小僧だ」 「し、新之助、やめろよ、あのぶっとい金棒を見ろよ。鬼に金棒と言ってこいつにゃ誰もかなわねえ。勝ち目はねえよ、早く船に乗ろうよ」 「ばかめ、その船に乗るのを待てと言うのだ」 「何を?」 「よく聞け小僧ども、子どもの内に死んだ者は石を積まぬと三途の川を渡ることは叶わぬ」 「石を積む?」 「そうだ、この賽の川原で自分の年の数だけ石を積むのだ」 「なぜ、そんな事を」 「親の恩を返さずに死んだからだ。石を一つ一つ積みながらその不孝を詫びるのだ」 「ほざくな!子どもとは言え、拙者は武士だ、鬼ごときの指図は受けぬわ!」 新之助、もう刀の鯉口を切っております。 「新之助、だめだ、あきらめろ、さ、早く石を積もう」 「ええい、早くしろ!」 赤鬼があの太い金棒を振り上げました。 「ひえ〜、おい、新之助、早くしよう。おい、チビ、お前はここで待ってろ、いいな」 升吉は足下の石ころを蹴散らして、平らにした所に赤ん坊をそっと置きました。そして新之助と一緒にしゃがむと小石を積み始めました。 「ひい、ふう、みい、よう、いつ、むう、なあ、やあ、こう」 と九つまで数えた時、 「だめだ、だめだ、ええい!」 赤鬼がその太い金棒で折角積み上げた石を崩してしまいました。 「ああっ!」 「何をする!」 「そんな積み方ではだめだ。もっとまっすぐに積むのだ!」 「おのれえ」 「やめろよ、新之助、勝ち目はねえよう。さ、言われた通り、まっすぐに積もう」 「う、うん」 「ひい、ふう、みい、よう、いつ、むう、なあ、やあ、こう」 と九つまで積んだ時、 「だめだ、だめだ、ええい!」 また赤鬼が金棒で崩してしまいました。 「おのれ、まっすぐ積んだではないか!」 「大きさが違う。同じ大きさの石を積むのだ!」 「なぜそれを先に言わぬ!」 「やめろって、新之助、さ、早く同じ大きさの石を探そう」 「もう許せん、この底意地の悪い赤鬼めが!」 新之助、もう頭に来ております。 「はーっはっはっは、やるか小僧!」 「やめろって、新之助やめろ!」 「お、おのれえ!」 新之助が再び刀の柄に手をかけました。 「おっ、なんじゃその手は、わしを斬ろうと言うのか?」 「やめろ、新之助、鬼に金棒だ、勝ち目はないよう!」 升吉が必死に新之助の袖をつかんでおります。 「離せ升吉、拙者は武士だ!」 「はっはっは、そうか武士か。ならば抜いて見よ、どうした抜かぬか?」 「おのれ、赤鬼!」 「はっはっは、抜けぬと見える。この田舎侍が、武士は武士でもかつおぶしじゃ、はっは っは」 赤鬼がその突き出た腹を大きくゆすって笑った時、新之助、升吉を振り払い、刀を抜いた! 「おのれ赤鬼、覚えたか!」 新之助、無謀にも赤鬼に向かって斬りかかりましたが、勝負は見えております。赤鬼がすっと差し出した金棒に刀は軽々とはじかれてしまい、手がしびれた新之助はポロリと刀を落としてしまいました。 「新之助、大丈夫か!」 赤鬼が金棒を大上段に構え、子ども達をその金色に輝く目でギロリとにらみつけました。 「はっはっはっ、どうした、それで終わりか?」 「お、おのれえ」 「新之助え〜」 「はっはっはっ、今度はこっちの番だ。どこから打とうか、足から打とうか」 「おのれ〜」 「頭から打とうか」 「新之助〜」 子ども達の運命やいかに、とは言ってもこの二人もう死んでおりますから、今更何をされてもどうと言う事はないのですが。 その時、どこからともなく聞こえて来た声がございました。 「こら、赤鬼、お前はまた子ども達をいじめて喜んでおるのか!」 「あ、あれはお地蔵様!」 急に怯えた赤鬼に向かって、どこからともなくひゅうと飛んで来たお地蔵様が 「地蔵必殺岩石頭突き!」 と一声叫ぶなりその頭にガツーン。 「う、うーん」 赤鬼、持った金棒をゴロリと落とすと川原にズシーンと倒れてしまいました。 「お地蔵様!」 「お地蔵様!」 駆け寄る子ども達にお地蔵様は優しい目でほほえみかけました。 「あっはっは、もう大丈夫だ」 「はい、かたじけのうござりまする」 「お地蔵様、ありがとう」 「うんうん、さ、早う年の数だけ石を積んで舟に乗るがよい」 「はい!」 「はい!」 子ども達は再びしゃがんで同じ大きさの石をまっすぐに積み始めました。 「ひい、ふう、みい、よう」 「ああ、よいよい、そのようにていねいに積まなくともよいのだ」 「はい!いつ、むう、なあ、やあ、こう、とう、やったあ!」 「うんうん、まずはめでたい。ささ、早うあの小舟に乗って行くがよい」 升吉が赤ん坊を抱き上げました。 「チビ、おいで」 「その子を頼んだぞ」 「はい、お地蔵様さようなら」 「さようなら」 「はい、さようなら」 子ども達がお地蔵様におじぎをし、舟に向かったその時、子ども達が歩いて来た道の向こうから、風の音とともに二人を呼ぶ声が聞こえてまいりました。 「升吉い〜」 「新之助〜」 「あれ?母ちゃんの声だ」 「うん、あれは母上の声だ」 「何だ、どうした?」 「お地蔵様、母ちゃんの声が聞こえる」 「拙者にも母上の声が聞こえた」 「はて、わしには何も聞こえぬが」 「でも、確かに聞こえた。なあ、新之助」 「うん」 「それは恐らく風の音であろう。さ、気にせずに行くがよい」 「はい」 「はい、行こう升吉」 「うん・・・」 お地蔵様にさとされた二人が再び舟に向かった時、今度は男の声が呼びかけてまいりました。 「升吉い〜」 「新之助え〜」 「今度は父ちゃんの声だ」 「うん、父上の声だ」 「はっはっは、それはお前達が父母恋しさゆえに心の中から聞こえて来るのだ」 「そうだろうか?」 「でも俺達、一緒に聞こえたよなあ」 なぜか急に落ち着きがなくなるお地蔵様。 「な、何を血迷うた事を申しておる。お前達は死んだのだ。死んだ者に生きている者の声が聞こえるはずはないのだ。気のせいだ、気のせいだ。ささ、諦めて船に乗るがよい」 その時、升吉と新之助の心に同じ思いがわき上がりました。 「新之助」 「升吉」 「俺達は死んでいない!」 「ええい、諦めの悪い子どもらじゃ。お前達は死んだと申しておるではないか!」 「でも俺、確かめに帰りたい」 「そうだ、帰ろう」 子ども達の言葉になぜか真っ向からお地蔵様は反対いたします。 「許さん、そのような事をしたら、お前達は亡霊となって、永遠にさまよう事になるのだ!」 「俺、帰る!」 「拙者も帰る!」 「ええい、聞き分けのない!おい、赤鬼、赤鬼!」 お地蔵様の声に赤鬼がぼんやりと目をあけました。 「はあ・・・、あ、これはお地蔵様、もう晩飯にござりまするか?」 「何を寝ぼけておる!この子どもらめがどうしても娑婆に帰ると申しておるのじゃ。 おしおきしてあげなさい!」 「しおき?はっはっはっ、しおきは得意にござりまする。こりゃガキども、そこになおれ!」 赤鬼が金棒を振り上げて、子ども達に向かって行きました。 「ひえーっ!」 「こら、待てー!」 逃げ回る子ども達、追いかける赤鬼、これがホントの鬼ごっこでございます。 「おい、どうすんだよ新之助!」 「どうするって、お前が言ったんだぞ!鬼に金棒って」 「こら、待たんか!」 赤鬼が振り回す金棒がブンブンと風邪を切って追ってまいります。 「そうだよ、鬼に金棒だよ!」 「待て〜」 「そうだよ、金棒持った鬼だ、鬼は外ってわけにはいかないよ!」 と新之助が言った時、 「ひゃー!」 突然悲鳴をあげた赤鬼が頭を抱えてうずくまってしまいました。 「何だ?」 「何だ?」 きょとんと顔を見合わせた子ども達でしたが赤鬼がすぐに立ち上がり、向かって来たものですから、鬼ごっこが再開されました。 「こら、待て〜!」 子ども達、逃げ回りながら必死の作戦会議。 「おい新之助、何だったんだよ、さっきのひゃーは?」 「拙者が知るか!」 「でもお前が何か言ったんだぞ!」 「お前も何か言ったぞ!」 「俺は鬼に金棒って言ったぞ」 「拙者は金棒持った鬼だって言った」 「その後は?」 「その後?」 「鬼は?」 「外?」 「鬼は外!」 「ひゃー」 赤鬼がまた頭を抱えてうずくまりました。 「こいつ、鬼は外が恐いんだ!」 子ども達の顔にいたずらっぽい笑いが浮かびました。 「な、何だいきなりニタアと笑いおって。何だ?ん、どうした?」 「升吉!」 「よっしゃ!」 心を合わせた升吉と新之助、川原の細かい砂利をつかむや、 「鬼は外!」 と叫びながら、赤鬼に向かってバラバラと投げつけました。 「ひゃー、おそろしや、おそろしや」 赤鬼、子ども達にはやし立てられて逃げ回り、金棒を落としてしまいました。 「升吉!」 「よっしゃ!」 子ども達が協力して金棒を抱え上げた時、赤鬼はお地蔵様の前にひざまずき、助けを乞うておりました。 「お、お地蔵様、お助けえ」 「知らぬ」 「升吉!」 「よっしゃ!」 子ども達が金棒を抱えて赤鬼に突進して行きました。 「鬼は外お!」 「ひえ〜」 その声におびえて赤鬼がうずくまったものだから、金棒はお地蔵様の顔にまともに当たってしまいました。 「う〜ん」 お地蔵様は二、三歩ふらふらと歩くとそのままズシンと倒れてしまいました。 「ああっ、お地蔵様、ごめんなさい!」 「升吉、こっちこっち!」 升吉はお地蔵様を気にかけながらも、新之助と一緒に赤鬼に向かって行きました。 「鬼は外!」 「ひゃー、おそろしや〜」 二人の抱えた金棒は今まさに頭を抱えてうずくまろうとする赤鬼の鼻先にゴツンと当たりました。 「う〜ん」 赤鬼は一瞬、ビクンと伸び上がるとそのまま後ろ向きにズッシーンと倒れて動かなくなりました。 「やったあ!」 子ども達は小躍りして喜びました。 「さあ、早く帰ろうぜ!」 と升吉が言った時でした。それまでピョンピョンと踊っていた新之助が急にその場にうずくまってしまいました。 「ん、どうした?」 升吉がたずねても新之助はただ黙ってうつむいているだけでした。 「何だよ、どうしたんだよ・・・あっ、そうか腹へったんだろう!大暴れしたもんな、あはは」 升吉が笑うと、新之助が小さな声で言いました。 「拙者は帰らない」 「え?」 「拙者は帰らない」 「何言ってんだお前、帰らないと死ぬんだぞ!」 「わかってる」 「わかってたら早く帰ろう!」 「いやだ。あんな所には帰りたくない!」 「あんな所?あんな所ってどこだ?」 「家」 「家?家って・・・家か?」 「朝から晩まで読み書き、剣術、馬術。父上も母上も立派な侍になる事ばっかり。拙者の気持ちなんて少しもわかってくれない」 「あほか、お前」 「あ、あほとは何だ!」 「あほだから、あほだよ。お前は食えるじゃないか!」 「食える?」 「そうだよ、お前は三度三度白い飯が食えるんだろ!」 「白い飯がどうした!」 「お前な、三度三度白い飯が食えるってすごい事なんだぞ。俺は飯さえ食わせてくれたら何だってやってやらあ!」 「何を偉そうに、お前なんかにできるもんか!」 「ふーんだ、できねえのはお前じゃねえか!」 「こ、このどん百姓!」 「何を、このかつおぶし!もう知らねえ、とっとと舟に乗っちまえ」 升吉にしてみればそう言えば新之助が腹を立てて一緒に帰ってくれるかと思ったのですが、そううまい具合にはいきませんでした。いきり立っていた新之助が突然肩を落とし、 「うん、舟に乗る」 と言うなり、さっさと舟に向かって歩き出したのでございます。 「お、おい!」 止める升吉の声を無視して、新之助はどんどん舟に近づいて行きました。そしてその足が舟にかかったその時、それは娑婆の新之助の命が消えかかった時でございました。 「ああっ、新之助!」 「新之助、しっかりせい!」 両親の悲痛な叫びが風に乗って新之助の耳に届きました。舟にかかった足がピタリと止 まる。 「母上が泣いてる。父上も・・・」 振り向いた新之助の目がきょろきょろと川原を見回しました。探していたのは刀。それは気絶している赤鬼のすぐそばに落ちておりました。そ〜っと近づいた新之助は刀を愛おしむように拾い上げ、砂を払うとパチリと鞘に収めました。その顔は満足げに笑っており ました。再びそ〜っと足を戻し、升吉の前に立ちました。 「升吉」 「な、なんだよ」 「続け!」 元来た道に向かって脱兎のごとく駆け出す新之助。 「何だ?おい、俺はお前の家来じゃねえぞ!」 と言いながら後を追おうとした升吉の耳に聞こえて来たのはあの間引きをされた赤ん坊の声でした。赤ん坊は舟の近くで小さな石を拾っては投げ拾っては投げをしておりました。升吉は赤ん坊に近づき、その頭をそっと撫でました。 「チビ、お前この船で誰かに渡してもらえ。俺は帰るからな」 赤ん坊は升吉を見て、ただにこにこと笑っていました。 升吉は小さく手をふって別れを告げると、クルリと背を向けて新之助の後を追いました。 「新之助ー、待てよう!」 升吉が走り去るのを待っていたかのように赤鬼がむっくりと起き上がりました。 「うーん、あいたた」 すぐさま子ども達の後を追いかけるかと思いきや、その後ろ姿を眺めやり、なぜかにっこり笑ったのでした。 「お地蔵様、お地蔵様・・・」 「あ、あんな所で倒れてござる」 赤鬼はのっしのっしとお地蔵様に近づいて行きました。 「お地蔵様、お地蔵様、しっかりして下され」 「おう赤鬼、すまぬが起こしてくれ」 「はい、ただいま、よっこらしょっと」 「う、うーん、あいたた。いやあ、元気な子ども達じゃったなあ。して子ども達はいかがいした?」 「はい、あれに」 赤鬼が指さす道の向こうをお地蔵様は眺めやりました。 「おうおう、駆けて行きおる、駆けて行きおるわ、はっはっは、やはり子どもは走る姿が一番よい」 「しかしお地蔵様」 「ん?」 「いかにお役目とは申せ、痛い仕事にござりまするなあ」 「なーに、これからあの者達が生きて行く辛さや苦しみに比べれば、いかほどの事があろう。せっかくひろうた命、しっかり生き抜く心を持たせんがための猿芝居・・・赤鬼、しんぼうせい、はっはっはっはっは」 「はっはっはっ、されど私の頭が持ちまするかどうか・・・地蔵必殺岩石頭突き、あれはきつうござりまする。お地蔵様、その頭、もそっと柔らこうはなりませぬかのう」 「何を申す。地蔵は昔から石頭と決まっておるわ、はっはっはっ」 「はっはっはっは・・・お地蔵様、それでは私はこれで」 「おうおう、お前にはまだつらい仕事が一つ残っておったのう」 「はい、あの赤ん坊を連れて川を渡ってまいりまする」 「うん、気をつけてな」 「はい、それでは、あれ?赤ん坊がいない、赤ん坊がいない。おーい、赤ん坊やーい」 きょろきょろと赤ん坊を探す赤鬼にお地蔵様が声をかけました。 「おいおい、赤鬼、舟を見てみい」 「え?あ、あんな所に。自分一人で乗ったのでござりましょうか?ともの所から顔だけ出して、笑うてござる、笑うてござるわい!」 「あのように小さき者でも、自分が生き返ったとて、誰も喜ばぬ事を知っているのであろう・・・不憫よのう」 お地蔵様の呟きを聞きながら、赤鬼は無理に笑顔を作ると舟に歩み寄って行きました。 「さあさ、今この赤鬼様が川を渡してやるほどにのう。嬉しいか?おう、そうかそうか嬉しいか。なんじゃとお、抱っこ?お前はこの赤鬼様がこわくはないか?そうか、こわくはないか、そうかそうか、良い子じゃ、良い子じゃ、はっはっはっ」 赤鬼はその太い腕に赤ん坊を抱き上げ、お地蔵様には見えぬように涙を一粒こぼしました。 「はてしかし困ったぞ。お前を抱いておるとわしは櫓がこげん。さてどうしたものかのう」 困ったと口では言っても赤鬼の顔は嬉しそうでした。そんな赤鬼を水辺で眺めていた、お地蔵様の後ろからひょっこりひょっこりと近づいて来た人影は、あの権爺でした。 権爺はお地蔵様にペコリとお辞儀をすると、赤鬼に向かってそのふしくれだった両手を差し出しました。 「抱いて下さるか?」 赤鬼から赤ん坊を受け取った権爺が、船に乗り込み、中程にちょこんと座りますと、赤鬼は長い竹竿を取り上げ、岸辺をぐいと突きました。 舟は流れを横切り、川の中程へ出、そこで赤鬼は竹竿から櫓に変えて、ギーギーと漕ぎ出しました。 舟が霧の中へと消え、やがてギーギーという音が聞こえなくなるまでお地蔵様は水辺で見送っておいででした。 「なんとも人のよい赤鬼じゃ。あの暴れ者はどこへ行ったやら・・・ん?それもそのはず、赤鬼の奴め、金棒を忘れて行きおったわ、はっはっはっ」 終わり |
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いつもながら素晴しいですね!全くのオリジナルなんですか?何か原作があるのかしら?童話と言うより大人も一緒に読めて考えさせられてオチもあって…ほんとに楽しませて頂いてます。これからも楽しみにしています! |
raipi 2008/02/01 09:17 |
☆raipiさん |
nemuri 2008/02/01 11:42 |
二度読みました。二度とも最後の場面でホロリと・・・どうしても健気な赤ん坊に感情移入してしまいます。「自分から舟に乗って・・」からの場面は映像がくっきり浮かび上がります。舟が霧の中に消えていく場面などは、山田洋次監督の時代劇映画のよう。昔読んだ本をこの年齢になって読み返すと、違った感想を持つ自分に驚く事があります。nemuriさんのこのお話を子供達が読んだり、聞いたりしたら、どのような感想をもつのかすごく興味深いです。子供達だったら、升吉と新之助と赤鬼のやりとりの場面に沸くのでしょうね。 |
くろろ 2008/02/01 13:31 |
☆くろろさん |
nemuri 2008/02/01 18:26 |
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